2018/07/16[mon] update

歌手 青山 テルマさん

バイトで一番大切なのは、楽しいって感情じゃないかな。

歌手 青山 テルマさん
撮影協力/HIPPIES SUSUKINO(札幌市中央区南7条西2丁目リバーサイドビル1F)
シンガーとしての確かな実力はもちろん、バラエティ番組やインスタ・ストーリーの飾らない素顔も注目を集めている青山テルマさん。
彼女がメジャーデビューするまでに経験したアルバイトについて聞かせてもらった。

ロサンゼルス時代にベビーシッターを経験!

ビビッドなピンク色に染まったツインテールを揺らし、取材場所に現れた青山テルマさん。前日にライブをこなした後だというのに疲れは一切見えず、むしろ天真爛漫な笑顔にはパワーが満ちあふれていた。華奢で小柄なスタイルながら、力強い歌声が届けられるのもうなずける。
青山さんが音楽に目覚めたのは3歳のころ。ジャネット・ジャクソンの「リズムネーション」のPVを見て、モノクロの構成やダンス、そして何より楽曲に心を惹かれ、夢中になったと振り返る。10歳のころにはすでにシンガーにあこがれ、ゴスペルを習い始めた。小学校6年生まではインターナショナルスクールに通っていたことから、耳にするのはもっぱら洋楽だったという。
「中学生からは家族とロサンゼルスで暮らすようになりました。音楽活動も引き続きって感じで、向こうの教会でもゴスペルを歌ったり、ボイストレーニングを始めたり。当時から日本でシンガーデビューしたいなぁとは思ってました。だって、大好きなじいちゃんもばあちゃんもいるから(笑)」
実は、青山さんはロサンゼルス時代にバイトに近い経験をしたのだとか。アメリカでは空いた時間にベビーシッターとして子どもを預かる仕事が広く普及していて、早い人だと中学生から始めることもあるそうだ。青山さんも友人家族や知り合いの子どものお世話をするようになった。
「単純に子どもが好きだから始めました。もしアーティストになってなかったら、保育士とか学校の先生とか、子どもと触れ合える仕事を選んでいたと思うくらい。だから、稼ぎたいというよりも、楽しいことやドキドキすることに携われるって感情が先立ったんですよね」
青山さんは子どもと遊ぶだけでなく、小学生の勉強を教えることも多かった。印象深い思い出は理科の宿題を手伝った時のこと。
「雨が降って、地下水が川に染み出し、海へと注ぎ、やがて太陽の光で蒸発して雲になり、また雨が降る…というサイクルを伝えようとしてもイマイチ理解してもらえなくて。で、お湯を沸かして湯気の上に板みたいなものを置いて、滴がしたたる実験をしてみたんです(笑)。『そういうことか!』って分かってくれたのがうれしかったなぁ」

「歌のお姉さん」役にも腐らずに全力投球!

青山さんは15歳で日本に帰国。東京で歌手のオーディションを受けて見事に合格すると、さっそく音楽事務所への所属が決まった。とはいえ、彼女ほどの実力を持ってしてもメジャーデビューへの道のりは平坦ではなかった。しばらくは芽が出ずに、もがく時期が続いた。
「まず日本語と英語とでは使う声帯や母音がまったく違うんですよね。それで、感情を上手く歌声に乗せられずに苦しみました。歌詞を書くにも心に響くような伝え方が分からなくて。同じくらいの年代の人がメジャーデビューを果たしたり、テレビに出たりしているのを横目に、『イイな〜』ってうらやましく思ってました」
音楽事務所を経由して小さな「バイト」も舞い込んできた。けれど、歌手としてではなく、英語が堪能という理由から英会話教材のアニメーションでネズミの声を担当してほしいというオファーだった。それでも青山さんはくじけることなく、夢につながるかもしれないと果敢にトライしたのだ。
「歌も歌えて踊れるならと、今度は英会話教材のDVDで『歌のお姉さん』役をやってみないかって依頼がありました。何がメジャーデビューのきっかけになるか分からないから全力投球…だけど、黒歴史なので誰にも見せたくない(笑)」
青山さんは時にライブでバックコーラスを担当することもあり、「実はハモるのが得意じゃなかったから苦戦しまくって」と苦笑する。いずれのバイトも自身にとっては100%納得できる内容ではなかったはずだが、すべてが経験値だと前向きにとらえている。
「だって、ハングリー精神が養われたし、悔しさは絶対に歌手の夢をあきらめないってモチベーションになりましたからね」

やってみたかったのは、コツコツ系のバイト!

多くの苦難を乗り越え、青山さんがメジャーデビューを果たしたのは19歳のころ。以来、ヒット曲「そばにいるね」をはじめ、たくさんの楽曲を世に送り出している。ライブ活動にも精力的な彼女に経験してみたかったバイトを尋ねると、「スーパーのレジ打ちとか遊園地の機械操作」という意外な答えが返ってきた。
「ライブと同じくらい作詞や作曲といった作品を生み出すまでの過程も好きなんです。ゼロからイチを作り上げるのって誰に見せるでもないから地味だし、地道な努力を要する作業。だから、同じ仕事をコツコツ積み重ねたりするバイトには興味がありますね」
青山さんは、音楽が好きだから歌い続けている。つらいことがあっても、乗り越えられそうにない壁が立ちはだかっても、楽しいと思える瞬間が訪れるだけで頑張れるのだ。それはバイトも同じではないかと言葉を継ぐ。
「やらなければいけないって義務感や働いてあげてるという“おごり”を抱いてると長続きしないと思います。楽しいって感情が芽生えるかどうかが一番大事。で、全力で頑張ればプラスになることって絶対にある。もしバイトで疲れちゃったら、私のライブでストレスとか感情を全部吐き出して家に帰れば良いんですよ(笑)。札幌のオーディエンスは割とシャイだけど、最終的には絶対に盛り上げる自信がありますからネ!」

青山 テルマさんの思い出バイト

ベビーシッター
ロサンゼルスに住んでいたころ、子どもが好きだから始めました。遊ぶだけじゃなく、時には勉強を見てあげたなぁ。
バックコーラス
ライブのバックコーラスを何度か担当しました。ハモりが苦手だったから苦戦の連続だったことを覚えてます(笑)。

プロフィール

青山 テルマ
1987年生まれ。奈良県出身。トリニダード・トバゴ人と日本人のクォーター。2007年9月5日にシングル「ONE WAY」でメジャーデビュー。聡明かつパワフル、そして感情豊かな歌声を絶妙にコントロールする、実力派アーティスト。ファッションやグラフィック、アートと多趣味であり、そのセンスは同世代の女性からカリスマ的な支持を得ている。Instagramのフォロワー98万人超。音楽・ファッション・カルチャーを題材としたフリーペーパー「DREAM PAPER」(6万部発行)の編集長を務めるなど、幅広く活躍中。
オフィシャルサイト:http://thelma.jp/

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●最新リリース情報
「HIGHSCHOOL GAL」
■初回限定盤([CD+THELMA HIGHSCHOOLオリジナル学生証])/UPCH-7433 3,400円(税込)
※初回盤なくなり次第、CDのみの通常盤(UPCH-2156)3,400円(税込)に切り替わります。

青山テルマの8thオリジナル・アルバム。自身のハイスクール時代を彩った音楽へのリスペクトに溢れた衝撃作!パラパラ・サウンドにトライしたリード楽曲「世界の中心〜We are the world〜」の他、全10曲を収録。