2014/05/26[mon] update

NPO法人ezorock代表 草野 竹史さん

社会の矛盾や課題、何かしら見えてくるのがアルバイト

NPO法人ezorock代表 草野 竹史さん

全道各地に元気と若者を送る日々

各地にボランティアを送って、地域が抱える課題や環境問題に取り組んだり、青年層のネットワークづくりの手助けなども行う「ezorock(エゾロック)」。学生や社会人、フリーターなど立場や出身地もさまざまな顔ぶれが集まるezorockで代表を務めるのが草野竹史さんだ。大学在学中に、石狩湾新港で開催される野外音楽フェスティバル「RISING SUN ROCK FESTIVAL」の環境対策ボランティアに参加したのをきっかけに団体を設立。昨年4月にNPO法人を取得し、現在は全道各地で多彩なプロジェクトを展開して若者たちの活動をサポートしている。

忘れがたい島の食堂でのひと夏

焼き肉店やコンビニ店員、テニスクラブのフロント、札幌ドームでのイベントスタッフ、クマの生態調査も含む「山のパトロール」など、さまざまなアルバイト経験を持つ草野さんだが、一番の思い出バイトは大学1年生の夏休みに体験した礼文島の食堂で1カ月住み込みでのアルバイトだ。「テレビドラマで反町隆史と竹野内豊の『ビーチボーイズ』を見て、男はやっぱり海だぜ!と。僕は泳げないですけど(笑)。青春の夏を探し、雇ってもらえたのが礼文島だったってとこですかね。洗い物やホールを担当しましたが、あれは本当にやって良かった。旅をしている人や地元を離れて働いてみたい人など、集まったスタッフの境遇がみんなバラバラ。それまで学生だった僕には思いもよらなかった価値観や人生遍歴を持つ人がいて、本当に新鮮でした。島ならではのローカルルールも面白かったし、厨房のおばさんの方言が分からなくて指示が理解できなかったことも。そういう時はもう仕方ないから、返事だけ元気に『はい!』って答えておいて笑ってごまかすしかない。大人になって食堂を訪ねたら、店長が僕を覚えてくれててご飯をご馳走してくれましたね。『礼文島にもっと人が来るようになってほしい、一度来た人がこんな風にまた訪ねてきてくれるようになってほしい』って言って」。
この時の〝違うところに住むおじさん・おばさんとつながる体験〟は草野さんの中で今も根を下ろしているそうだ。「都会の若者が地方に行って滞在して、その地域に暮らす人や文化、何らかの活動に接することの大切さを知った原体験なんですよ。これまでとはまったく違った価値観が目の前に広がり、びっくりするほどいろいろなものが見えてくる体験。ぜひ、若いうちに経験してみてほしいって思います」

世界を広げるアルバイトとボランティア

草野さんのアルバイト選びの基準は 「ここにいけばこんな経験が出来、こんなことを知ることが出来るだろう」と考えた上で「やってみたい!」と思えるかどうか。例えば、テニスクラブでのアルバイトはテニス好きの客やコーチとの交流も目的の一つだったし、札幌ドームでアルバイトをした時には「3〜4万人を動員する規模のイベントはどのように運営されるのか」に興味があって応募したのだそう。期待通りであることも、予想外の体験となることもあるが「いずれにしてもお金を稼ぐ大変さは経験できるし、社会にある矛盾や課題を身を持って実感することが出来ます。場合によっては、先々商売を考えるネタにもつながるしね」。
そしてもう一つ、草野さんがぜひとも若い人たちに体験してほしいと考えるのがボランティア活動だ。「ボランティアは上からの指示で動くのではなく『こういうことをしたい』と自ら提案できる場。大人も若者も対等に意見交換をし、主体的に課題に取り組んでいけますからね。そして、ボランティアが活動する場には、必ず何かしらの課題があるんです。イベントでのごみや高齢化、限界集落など課題があるからこそボランティアが必要なんですよね。その中に飛び込んだ瞬間、新聞や教科書で見た情報がリアルに目の前に現れます。自分の時間の1%、つまり1年365日のうち3日か4日でいい。身近なことから取り組んでみてください。ぐんと社会が広がりますよ」。

<プロフィール>
草野 竹史

NPO法人ezorock代表。1979年札幌市生まれ。酪農学園大学経営環境学科卒業。環境調査会社に就職して野生動物の生態調査や国立公園でのアンケート調査などに従事するが、2005年に退社。半年間経営の勉強をした後、06年4月に環境NGO ezorock代表理事に就任。13年にNPO法人取得。

<インフォメーション>

●Earth Care
RISING SUN ROCK FESTIVALなどのイベントや地域のお祭りで、ごみの分別ナビゲートを中心とした環境対策活動を行います。今年8月15・16日に開催されるRSR2014のボランティアも募集中!

●ポロクル
サイクルシェアサービスの運営やイベントを通じて「自転車のマナー普及」「人と人のつながりを意識した街づくり」を進めます。

●ふくしまキッズ
福島県在住の子どもたちを長期休みに受け入れ、自然体験活動などを通しておもっいきり遊んでもらうプログラムを提供します。


※このほかにもさまざまな活動を行っていますので
お気軽にお問合せください。
NPO法人ezorock
札幌市中央区南9条西3丁目1-7
TEL.011-562-0081
http://www.ezorock.org